いのちの話
生まれてこないほうがいい命ってあるんだろうか。
それは、親に捨てられた命?絶対に治らない難病をもった命?死ぬまで絶望し続けるであろう命?
生まれないべき命ができてしまった、なかったことにしよう。つらい思いをさせるくらいなら、生まないでおこう。
そういうことだろうか。
胎児を中絶したら、その子が不幸になる可能性はゼロになるのか。はたまた、幸せになる可能性をゼロにしてしまうだけなのか。
僕らの仲間になるはずの命。
太陽を浴びて、風を感じる命。
息をして、せかいの一部になる命。
一度なかったことにしてしまったら、もう二度とかえってこない。
命は、奪うことはとても簡単だ。
だけど、取り戻すことはできないんだ。
けっして、できないんだ。